インド:インド政府、10月モンゴルに原料炭輸入に係る政府代表団を派遣
掲載日:2024年10月4日
9月29日付の地元メディアによると、インド政府は、内陸国モンゴルからの原料炭輸入について協議するため、10月に政府高官を含む代表団をモンゴルに派遣する。「我々は、モンゴルからの原料炭輸入の可能性を検討している。先般、業界代表団がモンゴルを訪問しているが、今回政府代表団が訪問する予定である」と、鉄鋼省のSandeep長官は地元メディアに対して語った。この動きは、インドが原材料の調達先を多様化することを目的としており、主要な鉄鋼材料の入手可能性を高めるだけでなく、製鉄の生産コストの最適化にも役立つ。
インドは原料炭の80~90%を豪州を中心とする特定の国々からの輸入に頼っている。それらの国々はインドから遠方に位置し、貨物船での輸送でインドに輸送するには数か月を要する。この物流は、鉄鋼メーカーの生産コスト全体を押し上げる要因となっている。また、豪州など特定の国への過度な依存を軽減し供給源を多様化することは、原材料の安定供給にもつながる。
インド政府は、ロシアおよびモンゴルから原料炭を調達するべく、いくつかの対策を講じてきた。インド国営製鉄公社SAILは、製鉄のためにロシアから原料炭を輸入してきた。7月下旬には国内鉄鋼メーカーが試験的にモンゴル炭を輸入している(2024年7月19日付:インド最大の鉄鋼メーカーであるJSW スチールや国営製鉄会社SAIL、7月下旬よりモンゴルから試験的に原料炭を輸入https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/240719_2.html参照)。
インドは原料炭の80~90%を豪州を中心とする特定の国々からの輸入に頼っている。それらの国々はインドから遠方に位置し、貨物船での輸送でインドに輸送するには数か月を要する。この物流は、鉄鋼メーカーの生産コスト全体を押し上げる要因となっている。また、豪州など特定の国への過度な依存を軽減し供給源を多様化することは、原材料の安定供給にもつながる。
インド政府は、ロシアおよびモンゴルから原料炭を調達するべく、いくつかの対策を講じてきた。インド国営製鉄公社SAILは、製鉄のためにロシアから原料炭を輸入してきた。7月下旬には国内鉄鋼メーカーが試験的にモンゴル炭を輸入している(2024年7月19日付:インド最大の鉄鋼メーカーであるJSW スチールや国営製鉄会社SAIL、7月下旬よりモンゴルから試験的に原料炭を輸入https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/240719_2.html参照)。
(石炭開発部 佐藤 譲)
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