インドネシア:アチェ州の地元住民が石炭会社Mifa Bersaudara社の石炭運搬道路を封鎖

掲載日:2024年10月18日

10月8日付けの地元メディアによると、スマトラ島北端に位置するアチェ州西アチェ県Meureubo地区Peunaga Cut Ujong村の住民数十人が、7日に石炭会社Mifa Bersaudara社(以下Mifa社)の石炭運搬道路を封鎖した。

住民は道路の中央で「石炭の粉塵が村を汚染している。そのせいで私たちの子供や孫が苦しんでいる」と書かれた横断幕を広げて抗議活動を行ったため石炭輸送が停止した。さらに、抗議の参加者らは会社が要求に明確に応じるまで採掘活動を妨害するため石炭運搬道路に仮設シェルターを設置した。この抗議活動は、西アチェ警察により厳重に監視された。「我々は石炭会社に要求内容を伝え、回答を待っている状態である。回答が得られるまで我々はここに留まり続ける。明確な回答が得られるまでは石炭の輸送は止めなければならない」と村民は語った。また、別の村民は石炭会社が地域社会の要求に応えていないことに不満をあらわにし、「我々は自身の権利を主張するためにここに居る。我々は14年間も石炭の粉塵を吸い続けてきた。補償を要求するのは当然のことである」と主張した。

Mifa社は、3,200~3,400 kcal/kg(GAR)の低品位炭を生産しており、主にインド市場に石炭を輸出しているが、国内供給義務(DMO)を満たすために国内市場にも石炭を供給している。Mifa社のRicky Nelson社長は4月に地元取材で、2024年第1四半期に156万トンの石炭を生産したと述べた。昨年同時期の200万トンに比べ28%減少しているがこれは大雨に起因する。Mifa社は3年間有効な企業予算作業計画(RKAB)に基づき1,000万トン/年の石炭生産目標の維持を目指していると同氏は述べた。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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