カナダ:アルバータ州規制当局、法的異議申立てがある中で、石炭探査に係る公聴会を続行

掲載日:2024年10月25日

9月27日付地元報道によると、アルバータ州エネルギー規制当局(Alberta Energy Regulator:AER)は、州の裁判所から申請に対する合法性への懸念が示される中で、ロッキー山脈Crowsnest Pass地区での石炭探査に関する公聴会を続行すると述べた。

地元ランチランド自治体(MD Ranchland)は、Northback Holdings(以降Northback社)[旧名:Benga Mining社]が進めるGrassy Mountain原料炭プロジェクトの石炭探査の申請について、アルバータ州控訴裁判所が合法的に受理されたか判決を下すまで公聴会を延期すべきとの要請を出していたが、AERに却下された。

2021年6月、連邦政府とアルバータ州が設立した連邦・州合同調査委員会(Joint Provincial and Federal Review Panel)がGrassy Mountainでの炭鉱開発を承認しない事を決定した。Northback社はこれを不服とし州控訴裁判所へ控訴したが、2022年1月、控訴は棄却された。しかし2023年9月、Northback社はAERにGrassy Mountainにおける石炭探査ライセンスを申請した事でGrassy Mountain原料炭プロジェクトが再始動していた。今夏、州控訴裁判所は既に却下されていたプロジェクト申請をAERが受理した事の合法性について審理すると発表した。

ランチランド自治体は、控訴裁が申請を却下する判決を下した場合、この公聴会は無駄になると主張した。一方、AERは(控訴裁判所で)何が起こるか分からないからといって公聴会を延期するつもりはなく、申請を効率的かつ公正に処理することが義務であると述べている。

AERによる公聴会は12月開始、翌年1月に終了予定となっている。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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