ロシア：シベリア炭鉱労働者が未払賃金のためハンガーストライキを決行

10月21日付け現地紙によると、ケメロヴォ州の炭鉱労働者グループは、インスコイ炭鉱会社が4,600万ルーブル（47万8,000ドル）の賃金を支払わなかったため、ハンガーストライキを決行すると10月21日に発表した。最低でも12人の労働者が請願書に署名している。

ロシア連邦捜査委員会地方支部は、インスコイ炭鉱会社が今年7月から10月のあいだに約400人の労働者に賃金を支払わなかったことから調査を開始したと伝えた。

地元メディアによると、ストライキ中の労働者は同社本社の外に2つのテントを張っている。

21日遅く、ケメロヴォ州石炭産業省は、インスコイ炭鉱会社社長が11月第一週までに未払賃金の一部を支払うことに同意したと発表。同社社長は、炭鉱労働者があと30万トンの石炭を採掘することに合意すれば賃金の一部を支払うと約束したが、炭鉱労働者は、設備が危機的な荒廃状態であると反論している。炭鉱労働者は「あなた方は私達を老朽化した坑道に突き落とし死に至らしめようとしている」と発言していると言う。

インスコイ炭鉱会社の状況はロシア石炭業界の深刻な危機を示している。ウクライナ紛争によりロシア炭は欧州市場から完全に閉め出されている。結果として、多くの石炭会社が収益悪化に苦しんでおり、専門家によると多数の炭鉱閉鎖と労働者解雇は避けられないと言われている。