中国:中国、10月の一般炭輸入量(褐炭含む)は前年同月比+31.9%の3,530万トン、原料炭は前年同月比+27.4%の1,000万トンとなった。
掲載日:2024年11月29日
中国海関総署の最新データ(11/26付)によると、2024年10月、中国の一般炭輸入量(褐炭含む)は前年同月比+31.9%、前月比▲2.4%の3,530万トンとなり、堅調な輸入が続いている。(2024年9月は単月で過去最高の3,600万トン)1-10月累計では、前年同期比+12.7%の3億2,460万トンと大幅に増加している。
1-10月累計の主な輸入先は、インドネシアが1億8,780万トン(構成比:約58%、前年同期比+5.7%)、豪州が5,800万トン(構成比:約18%、前年同期比+56.1%)、ロシアが4,280万トン(構成比:約13%、前年同期比▲16.1%)、モンゴルが1,900万トン(構成比:約6%、前年同期比+53.3%)、コロンビア炭が690万トン(構成比:約2%、前年同期比+236.0%)となった。但し、コロンビア炭は10月の輸入量がゼロになったことが特筆される。コロンビア炭は、手取りの良い、欧州や韓国への輸出が増加したため、余剰分の受け皿になっていた中国への安値輸出が止まったものとみられる。
中国の豪州一般炭の輸入は2023年2月下旬より再開され、2024年4月以降は、毎月600万トンレベルと安定的に輸入されている。
出所:中国海関総署
一方、中国の原料炭の輸入状況は、2024年10月は前年同月比+27.4%、前月比▲2.4%の1,000万トンになった。1-10月累計では、建設不況の影響で鉄鋼需要が冷え込んでいるにもかかわらず、前年同期比+27.4%の9,920万トンとなっている。
1-10月累計の主な輸入先は、モンゴルが4,740万トン(構成比:約48%、前年同期比+14.5%)、ロシアが2,560万トン(構成比:約26%、前年同期比+18.0%)、米国が840万トン(構成比:約9%、前年同期比+111.3%)、カナダが720トン(構成比:約7%、前年同期比+14.1%)、豪州炭が700万トン(構成比:約7%、前年同期比+247.4%)となった。
中国の原料炭輸入量 は、総量ではモンゴル、ロシアの輸入量(2国計の構成比は約74%、前年同期比+15.7%)が増加している。
但し、中国の大型高炉では、高品質の強粘結炭が必要であり、かつ他国の需要減により市況が下がっているので、豪州、米国、カナダからの輸入量(3国計の構成比は約23%、前年同期比+81.5%)も大幅に増加している。その背景は、原料炭もスポット玉の売り先がなく、市況が下がっている豪州や米国の原料炭が中国に流入しているとみられる。
出所:中国海関総署
1-10月累計の主な輸入先は、インドネシアが1億8,780万トン(構成比:約58%、前年同期比+5.7%)、豪州が5,800万トン(構成比:約18%、前年同期比+56.1%)、ロシアが4,280万トン(構成比:約13%、前年同期比▲16.1%)、モンゴルが1,900万トン(構成比:約6%、前年同期比+53.3%)、コロンビア炭が690万トン(構成比:約2%、前年同期比+236.0%)となった。但し、コロンビア炭は10月の輸入量がゼロになったことが特筆される。コロンビア炭は、手取りの良い、欧州や韓国への輸出が増加したため、余剰分の受け皿になっていた中国への安値輸出が止まったものとみられる。
中国の豪州一般炭の輸入は2023年2月下旬より再開され、2024年4月以降は、毎月600万トンレベルと安定的に輸入されている。
出所:中国海関総署
一方、中国の原料炭の輸入状況は、2024年10月は前年同月比+27.4%、前月比▲2.4%の1,000万トンになった。1-10月累計では、建設不況の影響で鉄鋼需要が冷え込んでいるにもかかわらず、前年同期比+27.4%の9,920万トンとなっている。
1-10月累計の主な輸入先は、モンゴルが4,740万トン(構成比:約48%、前年同期比+14.5%)、ロシアが2,560万トン(構成比:約26%、前年同期比+18.0%)、米国が840万トン(構成比:約9%、前年同期比+111.3%)、カナダが720トン(構成比:約7%、前年同期比+14.1%)、豪州炭が700万トン(構成比:約7%、前年同期比+247.4%)となった。
中国の原料炭輸入量 は、総量ではモンゴル、ロシアの輸入量(2国計の構成比は約74%、前年同期比+15.7%)が増加している。
但し、中国の大型高炉では、高品質の強粘結炭が必要であり、かつ他国の需要減により市況が下がっているので、豪州、米国、カナダからの輸入量(3国計の構成比は約23%、前年同期比+81.5%)も大幅に増加している。その背景は、原料炭もスポット玉の売り先がなく、市況が下がっている豪州や米国の原料炭が中国に流入しているとみられる。
出所:中国海関総署
(石炭開発部 中塚 英信)
おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。