インドネシア:インドネシアの石炭採掘請負会社Delta社、豪州炭鉱権益取得

掲載日:2024年12月13日

2024年11月27日付地元報道によると、インドネシアの石炭採掘請負会社PT Delta Dunia Makmur 社 (Delta社) は、子会社である PT Bukit Makmur International社(BUMA International社) を通じて、Peabody Energy 社 (Peabody社) と契約を締結し、同社の子会社である Peabody SMC社から 豪州QLD州Dawson炭鉱を操業するDawson Complexの51%権益を4億5,500万米ドルで取得する契約に合意した。これにより、BUMA International社は豪州における主要な原料炭炭鉱の一つの支配権を有することとなる。

Peabody社は11月25日、BUMA International社からの融資を得てAnglo AmericaからDawson炭鉱を含む5炭鉱を買収しており、先買権等買収に係る手続きを終了した後、Dawson炭鉱権益を同条件でBUMAに譲渡することとなる。
(2024年12月6日付:英Anglo American、豪州QLD州の5炭鉱を米Peabody Energy社に総額で最大37億7,500万米国ドルで売却へhttps://coal.jogmec.go.jp/info/docs/241206_9.html参照)

インドネシアDelta社にとって、豪州Dawson権益の買収は、原料炭市場における同社の地位を強化するものであり、今年7月に米国無煙炭大手のAtlantic Carbon Group(ACG)買収に続くものであるとしている。買収資金は、Deltaの現金準備金、シンジケートローン、および再生債務保証枠により賄われる。買収費用は、3億5,500万米ドルの前払い現金と、取引完了から4年目までの期間に支払われる1億米ドルの現金で構成される。

Dawson炭鉱は、豪州QLD州ボーエンベースンに位置し、残り49%の権益は、Mitsui Resources社 (三井物産)が保有している。Dawson炭鉱は原料炭、一般炭を産出し、年間800万トン以上の生産能力、20年以上の操業を支える確認埋蔵量、50年以上の資源量を有しており、インドや日本などの主要なアジア市場との強固な関係を築いている。

(ジャカルタ事務所)

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