ルーマニア:ルーマニア政府、3年間の石炭火力稼働延長を欧州委員会に要請
掲載日:2025年1月17日
1月10日付地元報道によると、ルーマニアは現時点で、石炭火力発電所に代わる設備がないため、石炭火力発電所の運転期間を3年間延長する計画であり、統一提案を欧州委員会(EC)に要請する予定であるという。
ルーマニアは2026年までに合計2,085MWの褐炭火力発電所を閉鎖し、2032年に石炭火力発電の段階的廃止を完了する事を公表している。しかし、2024年12月に再任されたブルドゥヤ・エネルギー大臣は、エネルギー安全保障を実現し、既存の石炭火力発電所を置き換えるには、他に選択肢がないため、石炭火力発電所の稼働を延長することを提案した。
同氏はまた国営電力会社CEオルテニア(Complexul Energetic Oltenia)の再編計画におけるガス火力発電所への置換が遅れており、イサルニツァにおける天然ガスプラント建設の入札に応札者がなかったと言及した。同氏によると、今後、ガス発電所建設について新たに委託調査を行う可能性があり、その入札で遅延が発生するとした。なお同氏は他の欧州諸国は2049年まで石炭火力発電所の稼働を続ける(注記:ポーランド)ため、この3年延長は妥当と主張している。
CEオルテニアは国内最大の石炭火力発電会社であり、国内第3位の電力生産会社である。3年前に欧州委員会で承認された同社の再編計画では、褐炭ベースの電力生産を天然ガスと再生可能エネルギーに置き換える事を想定している。
ルーマニアは2026年までに合計2,085MWの褐炭火力発電所を閉鎖し、2032年に石炭火力発電の段階的廃止を完了する事を公表している。しかし、2024年12月に再任されたブルドゥヤ・エネルギー大臣は、エネルギー安全保障を実現し、既存の石炭火力発電所を置き換えるには、他に選択肢がないため、石炭火力発電所の稼働を延長することを提案した。
同氏はまた国営電力会社CEオルテニア(Complexul Energetic Oltenia)の再編計画におけるガス火力発電所への置換が遅れており、イサルニツァにおける天然ガスプラント建設の入札に応札者がなかったと言及した。同氏によると、今後、ガス発電所建設について新たに委託調査を行う可能性があり、その入札で遅延が発生するとした。なお同氏は他の欧州諸国は2049年まで石炭火力発電所の稼働を続ける(注記:ポーランド)ため、この3年延長は妥当と主張している。
CEオルテニアは国内最大の石炭火力発電会社であり、国内第3位の電力生産会社である。3年前に欧州委員会で承認された同社の再編計画では、褐炭ベースの電力生産を天然ガスと再生可能エネルギーに置き換える事を想定している。
(石炭開発部 宮崎 渉)
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