ウクライナ:ウクライナ政府、モルドバへの石炭供給支援の姿勢を示す

掲載日:2025年1月17日

1月9日付報道によると、8日、ウクライナ・ゼレンスキー大統領とモルドバ・サンドゥ大統領は電話会議を行い、モルドバ分離独立派の沿ドニエストル地方におけるエネルギー危機を緩和するためウクライナ産石炭の利用について協議した。

ゼレンスキー大統領はサンドゥ大統領との協議後、ビデオ演説で「石炭供給を含めモルドバを支援する用意がある」と述べた。またサンドゥ氏は大統領のウェブサイトにおける声明で、両首脳は「石炭などの代替エネルギー源の利用を含め、人道危機の悪化を防ぐための共通の解決策を特定することで合意した」と述べた。

沿ドニエストルは長い間ロシアからのガス供給に依存してきた。しかし、ウクライナが自国領土を通過するガスの通過許可に関する協定の更新を拒否し2025年1月1日にウクライナ経由の同地域へのガス供給が停止された。これにより同地域は深刻なエネルギー不足が発生、食品産業以外の全ての工業企業が閉鎖を余儀なくされている。同地域ではガス供給が停止されて以降、石炭火力発電で対応しているが、50日分の在庫しか残っていないという。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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