カナダ:アルバータ州政府、石炭政策モラトリアム解除を発表

掲載日:2025年1月24日

1月20日付アルバータ州エネルギー規制当局(AER)プレスリリースによると、16日付大臣令により、ロッキー山脈東斜面における石炭採掘活動に関連する過去の3つの命令を廃止し、1976年石炭政策を執行すると報じた。また州政府はAERに対し、全ての認可の停止を解除し、停止期間を考慮して有効期限を延長するよう指示した。これにより2022年来続いていた同州の石炭探査開発に係る無期限モラトリアムが解除されることとなる。ブライアン・ジーンエネルギー鉱物大臣は、同日の書簡で「石炭採掘をめぐる規制上の混乱が軽減される」と述べた。
 
また、その際に2024年12月に初めて発表された州政府の新政策(2024年12月27日付:カナダ:アルバータ州政府、新たな石炭規則を策定することを発表https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/241227_7.html参照)の意図、流域へのセレン浸出防止を「十分に考慮」するよう指示された。但し業界協議によって主導されたその政策は、まだ完全に策定も実施もされていない。
 
アルバータ州は1976年石炭法に基づき、ロッキー山脈東斜面を露天掘りの石炭採掘から保護する土地区分を設定する規則を設けていた。しかし2020年5月、統一保守党(UCP)政権はそれを撤廃して採掘権の発行を開始しようとしていたが直後、国民の激しい反発を受けたため、保護措置を復活、2022年3月にサベージエネルギー大臣による石炭探査の無期限モラトリアムが宣言され、これまで一切の探査・開発活動が休止していた。
 
ダニエル・スミス州首相は、5つの石炭会社がモラトリアムによる機会損失とサンクコスト150億ドル以上の賠償金請求を請求する訴訟が発生しており、納税者が保護されるようにしなければならず、今回の決定を行ったと発言した。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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