インド:インドとモンゴル、原料炭供給に向け近く地質・探査に係る予備協定の締結か

掲載日:2025年1月24日

1月9日付のメディア報道によると、インドは近々モンゴルと地質学と探査分野に係る予備協定を締結する見通しであるとインド政府高官が語ったという。
 
インドは電力、建設、電気自動車に使用される銅や、製鉄用の原料炭をほぼ全面的に輸入に依存している。内陸国であるモンゴルはその銅や原料炭が豊富に埋蔵され、業界関係者は複数のインド企業がモンゴルからの調達に関心を示していると述べた。
 
昨年7月にインドのJSWスチールと国営製鉄会社SAIL(Steel Authority of India Limited)が、試験的に原料炭を輸入しており(2024年7月19日付:インド最大の鉄鋼メーカーであるJSW スチールや国営製鉄会社SAIL、7月下旬よりモンゴルから試験的に原料炭を輸入https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/240719_2.html参照)、10月には政府代表団が派遣され、11月までにモンゴル当局と原料炭の輸入について2回にわたる協議を行っている。(2024年10月4日付:インド政府、10月モンゴルに原料炭輸入に係る政府代表団を派遣https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/241004_9.html参照)
 
また、インドとモンゴルは、供給ルートについても協議を重ねている。報道によるとインドは距離が遠いにも関わらず、ロシアウラジオストクからのルートを好んでいるという。2020年に国境での軍事衝突が発生し対立関係にある中国よりも、伝統的に近接な関係を保持するロシア経由の方が好ましいと述べた。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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