米国:米国内務長官、閉鎖された石炭火力発電所を再開すべきと発言
掲載日:2025年3月21日
3月11日のメディアによると、3月10日、ダグ・バーガム米国内務長官は、ヒューストンで開催されたエネルギー会議「CERA Week」でのインタビューにおいて、米国はドナルド・トランプ大統領の国家エネルギー非常事態宣言に基づき、全ての石炭火力発電所を稼働させ続けなければならず、現在閉鎖中の石炭火力発電所を再稼働させるべきだと述べた。
また、米国は、閉鎖された石炭火力発電所を再開し、他の発電所の閉鎖を阻止するための緊急権限を検討していると述べており、米国はバイデン政権の政策が米国の電力網を脅かしているため、産業界に課されている環境規制を簡素化することで、既存の発電所の稼働を維持できるとも述べた。
米国エネルギー省エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration: EIA)によると、米国の発電量全体に占める石炭火力発電の割合は、2000年には50%以上を占めていたものの、現在は約15%となっており、あるエネルギー関連の研究所のデータによれば、2000年以降、より安価な天然ガスや、影響は少ないものの再生可能エネルギーとの競争の中で、約770基の石炭火力発電所が廃止されたという。石炭業界団体によると、今後5年間でさらに120基の石炭火力発電所が閉鎖される予定で、その理由の一部は環境規制により採算が取れなくなったためだという。
米国において主要な石炭生産州であるノースダコタ州の知事を務めた経験を持つバーガム内務長官の今回の発言は、クリス・ライト米国エネルギー長官が3月7日のインタビューにおいて、AIによる需要の急増が見込まれる前に電力供給量の増加を図るため、米国の石炭火力発電所の閉鎖を食い止めるための計画を策定中であると述べたのと同時期であった。
また、米国は、閉鎖された石炭火力発電所を再開し、他の発電所の閉鎖を阻止するための緊急権限を検討していると述べており、米国はバイデン政権の政策が米国の電力網を脅かしているため、産業界に課されている環境規制を簡素化することで、既存の発電所の稼働を維持できるとも述べた。
米国エネルギー省エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration: EIA)によると、米国の発電量全体に占める石炭火力発電の割合は、2000年には50%以上を占めていたものの、現在は約15%となっており、あるエネルギー関連の研究所のデータによれば、2000年以降、より安価な天然ガスや、影響は少ないものの再生可能エネルギーとの競争の中で、約770基の石炭火力発電所が廃止されたという。石炭業界団体によると、今後5年間でさらに120基の石炭火力発電所が閉鎖される予定で、その理由の一部は環境規制により採算が取れなくなったためだという。
米国において主要な石炭生産州であるノースダコタ州の知事を務めた経験を持つバーガム内務長官の今回の発言は、クリス・ライト米国エネルギー長官が3月7日のインタビューにおいて、AIによる需要の急増が見込まれる前に電力供給量の増加を図るため、米国の石炭火力発電所の閉鎖を食い止めるための計画を策定中であると述べたのと同時期であった。
(石炭開発部 福水 理佳)
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