ロシア:エネルギー省がロシア鉄道の石炭輸送料金の引き下げを提案

掲載日:2025年3月28日

3月17日付現地紙によると、ロシア鉄道(RZD)が石炭輸送料金の引き下げを実施することに期待していると、エネルギー省セルゲイ・ツィヴィリョフ大臣が、ケメロヴォで開催された石炭産業の発展見通しに関する会議で伝えた。

「RZDが値引きを提供し、少なくとも石炭輸出で損益が均衡するよう願っている。西部と東部への販売が石炭産業にとって利益となる必要がある。」とツィヴィリョフ大臣は述べた。現在の課題はロシアの石炭産業を守ることだと同大臣は伝えている。

また、4月1日には首相が議長を務める戦略会議があり、石炭産業について議論されると報じられている。

エネルギー大臣は昨年秋、石炭輸送に関し、RZDが2024年にすべての石炭生産地と締結していた東向け石炭輸送契約に関し、2025年も同様の契約を締結することが重要だと考えている、また、北西と南向けに新たな契約を結ぶことが重要だと考えていると述べた。同大臣はまた、北西部と南部の港への出荷を奨励するため、西向けの石炭輸送に対する割引を復活させることも提案した。

これまでのところでは、2025年1月にRZDはクズバスとのみ、東向けに5,410万トンの石炭を輸出する契約を締結している。これは2024年の同数量だった。

ロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相が1月に提供したデータによると、2024年の石炭生産量は4億4,350万トンで、1億9,620万トンが輸出された。しかし、ロシア統計局によると、ロシアの石炭会社の2024年の純損失総額は1,126億ルーブル(▲2,004億円)にのぼり、前年の純利益総額3,747億ルーブル(6,670億円)に比べて減少しているという。

なお、ロシアの2025年の石炭生産量は2024年と同じレベルになる予定だとエネルギー大臣は述べている。

(モスクワ事務所)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ