インド:国営電力会社NTPC、新たな石炭調達戦略の一環として、商業鉱山から6か月で300万トンの石炭を直接調達

掲載日:2025年4月18日

4月14日付けの地元メディアによると、インドの国営電力会社NTPCは新たな石炭調達戦略の一環として、過去6か月間で300万トンの石炭を商業鉱山から直接調達した。同社幹部は、この動きは今夏の発電用石炭の供給量を増やすことを目的としていると語った。同戦略では、オークションで選ばれた商業石炭採掘事業者が、石炭を同社まで輸送する責任を負うことになる。これまでは、NTPCは必要な石炭の大半を国営石炭会社Coal Indiaから調達していた。

また、NTPC保有の専用鉱山や輸入によっても石炭を確保してきていた。「NTPCは、ドアステップでの石炭配送のための新しい調達モデルを採用した。また、『オークションによる国内石炭の調達』として入札も実施している」と、NTPCの幹部は地元メディアに対して語った。同幹部は、この調達コンセプトについて説明し、物流が同社にとって問題とされており、石炭調達コストの増加につながっていると述べた。そのため、NTPCは商業鉱山のみを対象に、同社への石炭供給に関心のある企業を募る入札を実施した。Coal Indiaは入札に参加することはできず、落札者もCoal Indiaから購入した石炭を供給することはできない。これは、Coal Indiaの独占状態を打破し、オークションで販売される鉱山の石炭需要を押し上げる可能性がある。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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