インド:インドの鉄鋼大手のJSWスチール社、モンゴルからの原料炭の調達において、輸送のボトルネックにより困難に直面
掲載日:2025年5月9日
5月1日付けの地元メディアによると、インドは世界第2位の粗鋼生産国であり、2030年までに粗鋼生産能力を現在の約2億トンから3億トンに拡大する目標を掲げている。また、原料炭の需要の85%を輸入に依存しており、そのうちの半分以上を豪州から輸入している。同国は、供給多様化のため、モンゴルとのパートナーシップも模索してきた(2024年7月19日付:インド最大の鉄鋼メーカーであるJSW スチールや国営製鉄会社SAIL、7月下旬よりモンゴルから試験的に原料炭を輸入https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/240719_2.html参照)。しかし、インドの鉄鋼大手であるJSW Steel社は、モンゴルからの原料炭の調達において、供給業者の対応の遅れと輸送のボトルネックにより困難に直面している、と関係筋が明らかにした。鉄鋼省のSandeep Poundrik長官は週末、「内陸国であるモンゴルからの原材料の調達に物流上の課題がある」と述べた。JSWスチール社はモンゴルから2,500トンの輸入を計画していた。
JSW Steel社は豪州のほか、米国、およびモザンビークからも原料炭を調達している。同社の最高経営責任者(CEO)であるJayant Acharya氏は先週、地元メディアに対し、商業的・戦略的に妥当であれば、原料炭炭鉱権益の取得を検討していると述べた。また、インドの国営鉱山会社NMDC(National Mineral Development Corporation)は、インドネシアと豪州で原料炭の権益取得を検討していると、同社のAmitava Mukherjee会長が述べた。
JSW Steel社は豪州のほか、米国、およびモザンビークからも原料炭を調達している。同社の最高経営責任者(CEO)であるJayant Acharya氏は先週、地元メディアに対し、商業的・戦略的に妥当であれば、原料炭炭鉱権益の取得を検討していると述べた。また、インドの国営鉱山会社NMDC(National Mineral Development Corporation)は、インドネシアと豪州で原料炭の権益取得を検討していると、同社のAmitava Mukherjee会長が述べた。
(石炭開発部 佐藤 譲)
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