米国:米国輸出入銀行が石炭火力発電所向け融資の制限を解除へ
掲載日:2025年5月9日
5月1日付の現地メディアによると、米国輸出入銀行((Export-Import Bank of the United States: EXIM)は、理事会において約12年間続いた融資制限を解除することを決定し、海外の石炭火力発電所への融資支援業務を再開することになった。
米国製品の輸出及び国外のプロジェクトへ金融支援を目的とした連邦政府の独立機関であるEXIMは、この決定により、米国内の石炭採掘と米国産石炭の輸出拡大に向けて、4月8日にドナルド・トランプ米国大統領が署名した、石炭生産や石炭火力発電への投資制限や阻止となる政策・規制に対する緩和政策を反映することになる。
EXIMは長年、海外の排出ゼロエネルギープロジェクトへの融資先として有望視されてきたものの、民主党政権、共和党政権にかかわらず、化石燃料プロジェクトへの継続的な支援提供者であり、ジョー・バイデン前大統領の政権下でも、EXIMは海外の石油・ガスプロジェクトへの融資を継続していた。
他方、環境団体からの訴訟を受けて2013年以降導入されてきた石炭火力発電所への融資制限措置は、二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)による排出量削減がない限り、ほとんどの国における石炭火力発電プロジェクトへの融資をEXIMに禁じていたため、制限発効以降、EXIMは石炭火力発電所への融資を行っていなかった。
米国製品の輸出及び国外のプロジェクトへ金融支援を目的とした連邦政府の独立機関であるEXIMは、この決定により、米国内の石炭採掘と米国産石炭の輸出拡大に向けて、4月8日にドナルド・トランプ米国大統領が署名した、石炭生産や石炭火力発電への投資制限や阻止となる政策・規制に対する緩和政策を反映することになる。
EXIMは長年、海外の排出ゼロエネルギープロジェクトへの融資先として有望視されてきたものの、民主党政権、共和党政権にかかわらず、化石燃料プロジェクトへの継続的な支援提供者であり、ジョー・バイデン前大統領の政権下でも、EXIMは海外の石油・ガスプロジェクトへの融資を継続していた。
他方、環境団体からの訴訟を受けて2013年以降導入されてきた石炭火力発電所への融資制限措置は、二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)による排出量削減がない限り、ほとんどの国における石炭火力発電プロジェクトへの融資をEXIMに禁じていたため、制限発効以降、EXIMは石炭火力発電所への融資を行っていなかった。
(石炭開発部 福水 理佳)
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