欧州:フィンランド、最後の石炭火力発電所を閉鎖
掲載日:2025年6月13日
フィンランドは2025年4月1日、1984年から稼働してきた同国最後の石炭火力発電所であるサルミサーリ石炭火力発電所を正式に閉鎖した。
フィンランド政府が2019年4月に施行した法律では、石炭火力発電および熱利用発電(heating generation)を2029年5月1日以降禁止としていた。このため、当初の計画から4年前倒しする形で、気候変動の緩和に向けた迅速な行動として、石炭火力発電の段階的廃止を実施したこととなった。
フィンランドのヘレン電力会社によると、サルミサーリ石炭火力発電所の閉鎖後は、電力生産は主に風力、原子力、水力、太陽光発電によるものとなり、熱生産については、主に廃熱や環境熱を利用したヒートポンプ、電気ボイラー、蓄電、バイオエネルギーから構成されることとなるという。また、同社はフィンランドのエネルギー電力統計における2024年の電力卸売価格によると、フィンランドにおける消費者物価指数に対する年間平均電力価格は2012年と同水準を維持しており、フィンランドはスウェーデンとノルウェーに次いで欧州で3番目に安い電力を供給していると述べている。
フィンランド政府が2019年4月に施行した法律では、石炭火力発電および熱利用発電(heating generation)を2029年5月1日以降禁止としていた。このため、当初の計画から4年前倒しする形で、気候変動の緩和に向けた迅速な行動として、石炭火力発電の段階的廃止を実施したこととなった。
フィンランドのヘレン電力会社によると、サルミサーリ石炭火力発電所の閉鎖後は、電力生産は主に風力、原子力、水力、太陽光発電によるものとなり、熱生産については、主に廃熱や環境熱を利用したヒートポンプ、電気ボイラー、蓄電、バイオエネルギーから構成されることとなるという。また、同社はフィンランドのエネルギー電力統計における2024年の電力卸売価格によると、フィンランドにおける消費者物価指数に対する年間平均電力価格は2012年と同水準を維持しており、フィンランドはスウェーデンとノルウェーに次いで欧州で3番目に安い電力を供給していると述べている。
(石炭開発部 福水 理佳)
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