コロンビア:石炭による税収とロイヤルティ、2025年に大幅減少、輸出も下落継続

掲載日:2025年11月7日

2025年10月23日付け報道によると、コロンビア石炭生産者連盟(Fenalcarbón)のCarlos Cante会長は、同連盟主催の「2025年コロンビア石炭サミット(Cumbre Colombiana del Carbón 2025)」の開幕前に、業界が直面する現状、公的財政への影響、そして2026年に予定される政権交代を見据えた課題について展望を語った。

同会長はまず、「明白」なエネルギー危機について言及、その原因は、国内発電能力を上回るエネルギー需要に対してガス供給が不足しているためとし、必然的に石炭について再度議論する必要がある、と述べた。

さらに同会長はロイヤルティ、税収、輸出の減少に警鐘を鳴らした。2025年第3四半期までに、前年比で生産量と輸出量がそれぞれ1,080万トン減少しているという。この減少の主因は、約1,050万トンに及ぶ一般炭の輸出減少であり、原料炭やコークスも130万トン程度減少している。これは石炭製品輸出量の34%減少に相当する。

税金およびロイヤルティの面では、「2024年は法人税とロイヤルティ合わせて約8兆ペソ(約320億円)の税収であったが、2025年は生産・輸出双方の減少を勘案すると、おそらく5兆ペソ程度(約200億円)に留まるだろう」と述べた。さらに「この傾向が続けば、年間約2,000万トンの減産につながる可能性がある」と付け加えた。

また同氏は、石炭業界には現在3つの問題点があると説明した。
1つ目は、一般炭・原料炭・コークスの消費市場が再び限定的となる点である。2つ目は価格下落で、2022年の高騰の後、「為替変動による国内への影響があり、価格の不安定さと相まって、特定地域からの輸出に大きな影響を及ぼしている」という。3つ目は行政措置による影響で、石炭港の閉鎖、特定国への輸出禁止、他分野でも過去に前例のない税負担の増加などが挙げられる。これら税制の影響により、「利益率が圧迫され、世界的な価格水準において競争力の維持が難しくなり、生産と輸出の未曾有の減少を招いた」と述べた。

同会長は、「2026年にいかなる政権が誕生しようとも、国のエネルギー・財政安全保障の観点から、石炭業界を再び見直す必要がある」「現在約89億トンある世界の消費量は今後も変動し続けるだろう、火力発電用の一般炭の需要は少なくとも今後30年間は続くだろうが、国内の小規模炭鉱が生産した一般炭の国内消費動向に関しては、新政権の決定次第となるだろう」と結んだ。

(リマ事務所 小嶋 吉広)

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