インドネシア:インドネシア政府、2060年までに脱化石燃料国家を目指す長期エネルギー計画を発表

掲載日:2025年11月7日

2025年10月28日の地元報道によると、インドネシア政府は石油や石炭などの化石燃料への依存を脱し、化石燃料に依存しない国家を目指すため、2060年までの長期的なエネルギー計画を発表した。

この計画は、2025年9月15日に大統領が署名した「国家エネルギー政策に関する2025年政令第40号」に基づくものである。同政策では、政府がエネルギー資源の保全、エネルギー自立、および国家・地域のエネルギー安全保障を強化するため、エネルギー利用の多様化および転換を推進することが明記されている。

政令第31条第2項には、2060年までに実施される6つの重点事項が規定されている。
第一に、石油や石炭の代わりに、太陽・風力・地熱などの再生可能エネルギーを活用する(化石燃料からの再生エネルギーへの移行)。
第二に、運輸部門における燃料油(BBM)を電気、バイオ燃料、水素、ガス、その他の低炭素エネルギー源へ転換する(交通分野の燃料転換)。
第三に、家庭用・商業用の液化石油ガス(LPG)を、バイオガス、DM、電気などへ転換する(家庭・商業部門におけるガス転換)。
第四に、石炭火力発電所を削減し、ガス、水素、アンモニア、バイオマスなどを基盤とする発電所へ移行する(発電分野の石炭削減)。
第五に、大規模産業、中小零細企業、商業・住宅部門のエネルギー需要において、燃料油(BBM)やガスの使用を、バイオマス・バイオガス、電力、水素、その他の低炭素エネルギー源へ転換する(産業・商業分野の燃料転換)。
第六に、経済性を保ちつつ、石炭を液体燃料やガスに加工し、燃料油およびガス燃料需要の一部を補う(石炭の低炭素利用)。

さらに第12条では、石油エネルギーの削減を段階的に実施すると規定している。2030年から2040年にかけて、エネルギーミックスに占める石油の比率を22.4%~26.3%に引き下げ、2040年から2050年には14.3%~15.9%まで低下させる。その後、2050年から2060年には8.7~8.8%まで削減することが目標とされている。最終的な主要目標は、2060年までに石油エネルギー比率を3.9~4.7%に抑えることである。

同条項では、石炭使用量の段階的削減についても定めている。2030年から2040年にかけてエネルギーミックスに占める石炭比率を40.7~41.6%に削減し、2040年から2050年には28.9~31.07%まで低下させる。その後、2050年から2060年にかけて石炭使用率を19.1~20.9%にまでさらに引き下げる。2060年以降の主要目標は、石炭使用率を全国エネルギーミックス全体のわずか7.8~11.9%に抑えることである。

(ジャカルタ事務所)

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