韓国:韓国、COP30で脱石炭連盟(PPCA)に加盟し、2040年までの石炭火力全廃を表明

掲載日:2025年11月21日

11月18日付現地報道によると、ブラジル・ベレンで開催されている国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で、韓国政府は、石炭火力発電の段階的廃止を目指す国際的な枠組み「脱石炭連盟(Powering Past Coal Alliance(PPCA))」への加盟を宣言した。

PPCAは2017年11月にドイツ・ボンで開催されたCOP23において英国、カナダ主導で設立された国際枠組みで、石炭火力発電の段階的廃止を目的に、国家、自治体、企業等約180の主体が加盟している。加盟国としては現在、米国、英国など62カ国が加盟しており、韓国はシンガポールに続きアジアで2か国目となる。日本は加盟していない。

今回、韓国政府のキム・ソンファン(金星煥)気候エネルギー環境相が公表した内容は、石炭火力発電所の新規建設を凍結し、現在61基ある石炭火力発電所のうち既に2040年までの段階的廃止が確定している40基の他、残る21基も経済状況等を考慮しながら、2026年までに2040年までの廃止に向けた具体的な計画を立てるというものである。

2023年時点の韓国の石炭火力の設備容量は世界第7位の39.1GWに達し、2024年時点の電力構成に占める割合も約30%を占めている。また2024年の一般炭輸入量は9,000万トンに達し、韓国は中国、インド、日本に次ぐ世界第4位の一般炭輸入国である。

なお、2040年までの40基の廃止については確定しているものの、残る21基の廃止時期は未定であり、2025年には三陟ブルーパワー第2号機が稼働を開始し、三陟グリーンパワーでは石炭アンモニア混焼方式の導入が進められており、今回表明した方針との齟齬も見られる。

2025年には第12次電力需給基本計画が策定予定であり、今回の発表を踏まえ、どのような内容となるかが注目される。

なお、豪州からの一般炭輸入に対する影響も懸念され、今回の発表を受けた後、豪州の主な石炭生産会社であるBHP、Whitehaven、New Hope、Yancoalの株価が2~4%下落した。

(石炭開発部 中塚 英信)

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