世界:国際エネルギー機関(IEA)、世界の石炭需要は2025年にピークアウト、以降は緩やかに減少と予測
掲載日:2026年1月9日
12月18日付の地元メディア報道に基づく国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、世界の石炭需要は2025年にピークに達し、その後は緩やかに減少に転じると見込まれている。世界の石炭消費量の半分以上を占める中国では、再生可能エネルギー設備の導入が進められており、2030年にかけて石炭需要が頭打ちとなり、長期的には減少基調に入ると予測されている。IEAエネルギー市場・安全保障部長の貞森氏は、「2025年に主要市場で一時的な変動が生じる可能性はあるものの、我々の予測は昨年からほぼ変わっていない。世界の石炭需要は、2030年までに減少局面へ移行する前に、いったん頭打ちになる」と述べた。一方で同氏は、中国における不確実性は依然として高いと指摘し、経済成長、エネルギー政策、市場動向、気象条件などが、世界の石炭需要に大きな影響を与える可能性があると述べている。
IEAはまた、2030年までに石炭消費量の増加が最も大きい国はインドであり、年平均約3%の成長が見込まれ、需要は累計で2億トン以上増加すると分析している。東南アジアでも、電力需要の拡大や工業化の進展を背景に、2030年まで年率4%超という最も急速な需要増加が見込まれている。
一方、欧州連合(EU)、日本、韓国では石炭需要の減少が続いている。これまで世界の石炭貿易は中国の輸入増加に支えられてきたが、供給過剰と国内需要の低迷を背景に、中国は2025年以降輸入を削減し、この傾向は2030年まで続くと予想されている。この結果、世界の石炭貿易は全体として押し下げられる見通しである。ただし、冶金用石炭については比較的良好な見通しが示されており、特に成長を続ける鉄鋼産業を支えるため、インドが輸入に依存している点が需要を下支えする要因として挙げられる。
総じて、需要見通しの低迷や在庫の積み上がり、価格下落による利益率の圧迫を受け、IEAは2030年までに主要産出国の大半で石炭生産が減少すると予測している。中国およびインドネシアは影響を受けると見込まれる一方、インドは輸入依存度の低減を目指す政府方針により、例外的な動きを示す可能性があるとしている。
IEAはまた、2030年までに石炭消費量の増加が最も大きい国はインドであり、年平均約3%の成長が見込まれ、需要は累計で2億トン以上増加すると分析している。東南アジアでも、電力需要の拡大や工業化の進展を背景に、2030年まで年率4%超という最も急速な需要増加が見込まれている。
一方、欧州連合(EU)、日本、韓国では石炭需要の減少が続いている。これまで世界の石炭貿易は中国の輸入増加に支えられてきたが、供給過剰と国内需要の低迷を背景に、中国は2025年以降輸入を削減し、この傾向は2030年まで続くと予想されている。この結果、世界の石炭貿易は全体として押し下げられる見通しである。ただし、冶金用石炭については比較的良好な見通しが示されており、特に成長を続ける鉄鋼産業を支えるため、インドが輸入に依存している点が需要を下支えする要因として挙げられる。
総じて、需要見通しの低迷や在庫の積み上がり、価格下落による利益率の圧迫を受け、IEAは2030年までに主要産出国の大半で石炭生産が減少すると予測している。中国およびインドネシアは影響を受けると見込まれる一方、インドは輸入依存度の低減を目指す政府方針により、例外的な動きを示す可能性があるとしている。
(石炭開発部 佐藤 譲)
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