インド:クリーンコールテクノロジーの取り組み
掲載日:2013年10月24日
インド:クリーンコールテクノロジーの取り組み (PDF : 166KB)
インド石炭省のホームページに「 Clean Coal India2013」におけるインド石炭省 Shri Sriprakash Jaisawal 大臣のスピーチが掲載されている。以下に発言の要点を紹介する。
・ Coal India Ltd(CIL)の第2四半期(7~9月)における石炭生産量は、前年同期比で9.6%増、石炭輸送7.2%増、電力向け石炭供給7%増となった。
・経済成長率8%を維持し、人口増加、急激な工業化・都市化を背景に2031年度までに一次エネルギー供給を3倍に、電力供給を5倍にする必要がある。
・インドでは石炭が一次エネルギーの55%、電力の70%を担っているため、石炭を効率良く使い、環境への影響を低減する必要がある。国内石炭生産が需要の増加に賄えなければ、石炭供給の不足分は、効率改善への投資を行うことで解決しなければならない。
・流動床ボイラーにおける1%の効率改善は、2~3%の CO2排出削減につながる。流動床石炭火力の平均効率は、最新プラントが45%であるのに対して、現在およそ35%である。
・石炭の利用は環境に大きな影響を与えるが、これらの対策としてクリーンコールテクノロジー(CCT)が知られている。 CCT には、選炭、石炭ガス化、 CBM/CMM 回収、石炭地下ガス化、石炭液化及び流動床燃焼、超臨界(SC)、超々臨界(USC)技術、 IGCC 、CCS 、酸素燃焼などの発電分野の石炭転換技術の分野を含む。
・インド政府は、既に CBM で33か所の探査・開発を認可している。また、 CIL は CMM プロジェクトを国連開発計画(UNDP)と共同で実施している。石炭ガス化、石炭液化プロジェクトでは、オリッサ州で CTL プラントの開発を民間2社に認めている。
・インド炭の灰分は高いもので45%を超える。石炭灰は石炭がボイラーで燃焼されている間、熱エネルギーを消費するため、灰分を減らすことは発電効率の改善にも寄与する。そのためには、選炭した石炭を増やす必要がある。選炭は採掘プロジェクトの中心として考えなければならない。
・ CIL では17か所の選炭工場を持っている。12か所は原料炭用で選炭能力22.18Mt 、5か所は一般炭用で選炭能力17.22Mt。 CIL は第1フェーズとして16か所の選炭工場新設を計画している。10か所が一般炭用73.5Mt、6か所が原料炭用18.6Mt。
・発電分野で適用可能なのが SC 技術。既に、7基の SC ユニット(7,400MW)が導入され、多くの大規模 SC ユニットが建設中である。第12次5か年計画(2012~2016年度)における石炭火力の50%が SC となっている。第13次にはすべてが SC になることが決められている。
・ Coal India Ltd(CIL)の第2四半期(7~9月)における石炭生産量は、前年同期比で9.6%増、石炭輸送7.2%増、電力向け石炭供給7%増となった。
・経済成長率8%を維持し、人口増加、急激な工業化・都市化を背景に2031年度までに一次エネルギー供給を3倍に、電力供給を5倍にする必要がある。
・インドでは石炭が一次エネルギーの55%、電力の70%を担っているため、石炭を効率良く使い、環境への影響を低減する必要がある。国内石炭生産が需要の増加に賄えなければ、石炭供給の不足分は、効率改善への投資を行うことで解決しなければならない。
・流動床ボイラーにおける1%の効率改善は、2~3%の CO2排出削減につながる。流動床石炭火力の平均効率は、最新プラントが45%であるのに対して、現在およそ35%である。
・石炭の利用は環境に大きな影響を与えるが、これらの対策としてクリーンコールテクノロジー(CCT)が知られている。 CCT には、選炭、石炭ガス化、 CBM/CMM 回収、石炭地下ガス化、石炭液化及び流動床燃焼、超臨界(SC)、超々臨界(USC)技術、 IGCC 、CCS 、酸素燃焼などの発電分野の石炭転換技術の分野を含む。
・インド政府は、既に CBM で33か所の探査・開発を認可している。また、 CIL は CMM プロジェクトを国連開発計画(UNDP)と共同で実施している。石炭ガス化、石炭液化プロジェクトでは、オリッサ州で CTL プラントの開発を民間2社に認めている。
・インド炭の灰分は高いもので45%を超える。石炭灰は石炭がボイラーで燃焼されている間、熱エネルギーを消費するため、灰分を減らすことは発電効率の改善にも寄与する。そのためには、選炭した石炭を増やす必要がある。選炭は採掘プロジェクトの中心として考えなければならない。
・ CIL では17か所の選炭工場を持っている。12か所は原料炭用で選炭能力22.18Mt 、5か所は一般炭用で選炭能力17.22Mt。 CIL は第1フェーズとして16か所の選炭工場新設を計画している。10か所が一般炭用73.5Mt、6か所が原料炭用18.6Mt。
・発電分野で適用可能なのが SC 技術。既に、7基の SC ユニット(7,400MW)が導入され、多くの大規模 SC ユニットが建設中である。第12次5か年計画(2012~2016年度)における石炭火力の50%が SC となっている。第13次にはすべてが SC になることが決められている。
(石炭開発部 串田智)
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