ロシア:メチェル、エリガ炭田開発向け融資獲得

掲載日:2013年10月31日

ロシア:メチェル、エリガ炭田開発向け融資獲得 (PDF : 141KB)

現地報道によれば、 VTB 銀行は9月、メチェルのエリガ炭田(注)開発に対して25億ドルを融資することを決定した。8月に設立済みの事業会社 Elgaugol(Yakutugol :99.99%、Mechel-Mining :0.01%)に対するプロジェクトファイナンスで、 VTB は Elgaugol の49%を担保に、3回に分けて資金を供与する。年末までにブリッジローン1.5億ドル(第3トランシェで返済)、 Elgaugol へのライセンス移譲など様々な条件によって供与時期が決まる第2トランシェ20.85億ドルと第3トランシェで4.187億ドルの合計25億ドル。
この資金は、鉄道、石炭採掘及び選炭施設などの建設を含むエリガ炭田開発の第一フェーズに使われる。期間は13.5年で、2017年までの返済が猶予される。また VTB は、 Elgaugol取締役会(定員5名)に2名の取締役を出す。
メチェル社ではこの融資を受けた後も、戦略投資家誘致について引き続き検討する、とのこと。 VTB による融資決定により資金手当ての緊急性がなくなり、逆に投資魅力が向上したことから、余裕を持ってよりよいパートナーを厳選していきたい意向を示している。

(注)エリガ炭田は、サハ共和国南部に位置し高品質コークス用炭が賦存する。 JORC 基準で約22億tの埋蔵量とされる。2011年8月に生産を開始、同年末までに20万tを生産した。同プロジェクトは2030年までのロシア石炭産業発展プログラム並びに2025年までの極東及びザバイカリエ地方社会経済発展戦略に取り上げられている。

(モスクワ 屋敷真理子)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ