ロシア:Mechel、ワニノ商業港株28%を売却
掲載日:2013年12月5日
ロシア:Mechel、ワニノ商業港株28%を売却 (PDF : 131KB)
現地報道によれば、 Mechel 傘下の Mechel-Trans はワニノ商業港の株約28%を50.4億RUB(約151.2億円)で売却したことを発表した。
今年1月31日に Mechel-Trans は En+ Group からワニノ港株21.64%を買い取り、その後さらなる買い増しもしたが、その際買い取り資金を融資した投資家が、今回の買い手であるとのこと。同港の投資家グループは、同港経由の貨物積み出しに関心がなく、 Mechel は同港の処理能力をすべて自社製品の出荷に使うことができる、としている。一部報道によれは、この投資家はロシア鉄道傘下企業であるとのこと。
2012年末に行われたワニノ商業港の国家保有株73.33%売却の入札において 、Mechel-Trans は155億 RUB(約465億円)で落札したが、その金額が非常に高額であったことは国への忠誠心を示すためのもので、それと引き換えに VEB 銀行から債務再編のための融資を受ける約束があるのではないかと噂されていた。実際にこの9月、 VEB 銀行はエリガ炭田開発のために Mechel に対して25億 USD(約75億円)の融資供与を承認している。
その後、Mechel-Trans は71%の株を今年1月にキプロスのオフショア会社3社に売却したが(そのうち1社は8月にロシア鉄道関連企業に株を売却)、株主構成が複雑化しており、敵対的買収などからの自己防衛との見方もされている。
今年1月31日に Mechel-Trans は En+ Group からワニノ港株21.64%を買い取り、その後さらなる買い増しもしたが、その際買い取り資金を融資した投資家が、今回の買い手であるとのこと。同港の投資家グループは、同港経由の貨物積み出しに関心がなく、 Mechel は同港の処理能力をすべて自社製品の出荷に使うことができる、としている。一部報道によれは、この投資家はロシア鉄道傘下企業であるとのこと。
2012年末に行われたワニノ商業港の国家保有株73.33%売却の入札において 、Mechel-Trans は155億 RUB(約465億円)で落札したが、その金額が非常に高額であったことは国への忠誠心を示すためのもので、それと引き換えに VEB 銀行から債務再編のための融資を受ける約束があるのではないかと噂されていた。実際にこの9月、 VEB 銀行はエリガ炭田開発のために Mechel に対して25億 USD(約75億円)の融資供与を承認している。
その後、Mechel-Trans は71%の株を今年1月にキプロスのオフショア会社3社に売却したが(そのうち1社は8月にロシア鉄道関連企業に株を売却)、株主構成が複雑化しており、敵対的買収などからの自己防衛との見方もされている。
(モスクワ 屋敷真理子)
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