ロシア:Mechel動向

掲載日:2014年4月3日

ロシア:Mechel動向 (PDF : 147KB)

現地報道によると、 Mechel 社の最近の動向を次のように伝えている。

エリガ炭田開発
Mechel のプロシェンコ上級副社長は、2月末、近い将来、 Elgaugol の少数株売却交渉を始めると発言。具体的な数字を示すことは避けつつも、最大10億USDまでを想定し、マイナー戦略投資家を獲得することに期待していると述べた。
同氏は、また、ウラク~エリガの鉄道支線(エリガ炭田とシベリア鉄道を結ぶ)の輸送力をエリガ炭田開発第一フェーズの年間輸送量に匹敵する1,250万tに引き上げるためにさらに8億USDの投資を必要としているが、資金はすでに対外経済銀行からのプロジェクトファイナンス枠内で規定済みであるとした。3月14日に、対外経済銀行と第2トランシェ(20.85億USD)、第3トランシェ(4.187億USD)の供与に関する協定に調印した。第2トランシェは、エリガ炭田の生産及び選炭施設建設及びウラク ~エリガ鉄道支線の輸送力増強に伴う作業にあてられるもの。

ポシェット港近代化
Mechel は2月、沿海州ポシェット港で、新しい石炭積み替え施設のテストを行った。同港近代化により、東向け石炭積み出し量を大幅に増加する計画で約45億 RUB を投じている。
第1段階では、年間最大700万トンに引き上げる計画。新規設備により、1日当たり貨車400両(石炭2.8万t)の積み下ろし、1日約3万tの船舶への積み込みが可能となる。設備は独 ThyssenKrupp 社のもので、貨車の傾斜装置により、貨車の破損を最低限に抑えるとともに積み下ろしスピードを向上させる他、マグネットセパレーターや冬季の赤外線解凍装置も導入される。
石炭積み出し施設のテスト操業は、2014年第2四半期に開始する予定。近年中に実施される第2段階では、水深のあるバース、最大6万tのパナマックス級船舶の受け入れが可能な水路の建設を予定している。

(モスクワ 屋敷真理子)

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