ロシア:メチェル社情報

掲載日:2016年2月12日

ロシア:メチェル社情報 (PDF : 150KB)

現地報道によれば、2015年12月24日の政府小委員会において、連邦予算からの資金供与を求める6つの投資プロジェクトに関する協議が行われた。極東連邦管区のトルトネフ大統領特使は、基本的にエリガ開発プロジェクト支援を表明したが、連邦予算からの同プロジェクトへの資金供与に関する決定は、安定した財務状況のオーナーが現れるか、あるいはメチェル社の債務問題が解決するかまで延期された。メチェル社は、連邦予算からエリガ炭鉱開発に106.6億RUB(民間投資額は2048億 RUB の計画)、ポシェト港改修に16.3億 RUB(民間投資額は64.4億RUBの計画)の資金供与を求めていた。
2月4日、メチェル社会長は2年にわたる交渉を経て、主要債権者との債務再編について最終合意が出来上がったことを報告し、3月4日に行われる臨時株主総会において、これら合意を承認するよう株主に呼びかけた。少数株主の過半数の賛成が必須である。
メチェル社の臨時株主総会に向けた資料によれば、2015年9月30日現在で、主要債権者に対する債務総額51億USD(全債務額の80%。内訳は、 Sberbank:12億6700万USD、Gazprombank:17億9300万USD、 VTB 銀行:10億6800万USD、国際銀行シンジケート:10億400万USD)に関して、(1)債務返済期限を2017~2022年に延期すること、(2)Gazprombankと VTB 銀行に対する債務は全額ルーブルに切り替えること(その結果、ルーブル建て債務は、全体の60%となる)、(3)金利を LIBOR やロシア中央銀行政策金利と連動させること、(4)遅延利息や罰金の大部分を帳消しにすることについて合意された。
臨時株主総会では債務再編協定承認の他、取締役会メンバーの交代、メチェル社の定款や取締役会規則の改定が議題となる。
2月4日の現地報道によれば、新取締役会には、 Gazprobank でメチェル社の資産評価を担当していた総裁顧問が入る見込みである。また定款の改定により、取締役会の管轄項目が従来の66から95に増える他、取締役会での全会一致での承認が不可欠となる取引があげられ、債権者側からのメチェル社経営のコントロールを強化する目的と見られる。
メチェル社は債務の返済資金を捻出するため、 Elgaugol 株を含め、資産売却を検討しており、 Gazprombank 及び VTB に売却する可能性もある。 VTB 銀行のコースチン総裁は以前、その可能性を検討していることを表明したことがある。

(モスクワ事務所 屋敷真理子)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ