ロシア:東シベリアにおける石炭発電廃止に関する検討状況
掲載日:2016年2月25日
ロシア:東シベリアにおける石炭発電廃止に関する検討状況 (PDF : 158KB)
2月18日の現地報道によれば、ロシア副首相兼極東連邦管区大統領特使は、関係省庁に対し、2015年11月末から12月初めにかけてパリで行われた COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)の結果に関する情報資料を検討し、東シベリアに非炭素ゾーンを設置することを検討するよう指示した。資料には、水力・ガス・原子力発電への移行による石炭発電の廃止、及び石炭化学の発展に関するパイロットプロジェクトを東シベリアで実施する提案が含まれている。また炭素税の導入、近隣諸国との合弁企業の設立が検討されている。
ロシアエネルギー省第一次官は天然資源省にあてた書簡で、同省が非炭素ゾーン設置は温暖化ガス削減問題解決の最良策ではなく、地域産業における管理・財務負担を増やし、地域における社会的緊張を引き起こす可能性があると見ていることを伝えている。同次官はまた、東シベリアは、ロシアのエネルギー戦略で重視されるカンスコ・アチンスキー盆地を擁しており、ロシアの主要な石炭採掘地域のひとつであること、大規模な石炭発電所が複数あり、それらは温熱源でもあることを指摘している。また追加税導入や、その他制限的な方策は、東シベリアの石炭発電の競争力に非常にネガティブな影響を与えうる、としている。
同次官は、石炭発電に代わりうる水力発電所は東シベリア地域の温熱エネルギー需要をみたすことができず、発電能力に季節変動があるという問題があり、現在ガス供給インフラが不足している東シベリアで、ガス発電に切り替えることも不可能である、としている。また東シベリアは地震活動性が高い地域であり、ここに原子力発電所を建設することは、高い技術的解決が必要で、それには資金と時間を要することを指摘している。石炭化学発展は、石炭産業における優先課題であるが、石炭化学に利用する石炭需要は、発電・温熱のための需要と比較にならない量、とのこと。
ハカシア共和国首長は、大統領に宛てた書簡で、気候変動パリ会議の協定案は、同共和国の石炭産業にとって深刻なリスクを伴う、と述べている。石炭業界は同共和国予算における歳入の大部分を形成し、数十万人の雇用場所でもある、と指摘。大統領に対して、2016年中に石炭化学及びエネルギー産業発展の長期プログラムの立案をロシア政府に指示するよう求めている。
ロシアエネルギー省第一次官は天然資源省にあてた書簡で、同省が非炭素ゾーン設置は温暖化ガス削減問題解決の最良策ではなく、地域産業における管理・財務負担を増やし、地域における社会的緊張を引き起こす可能性があると見ていることを伝えている。同次官はまた、東シベリアは、ロシアのエネルギー戦略で重視されるカンスコ・アチンスキー盆地を擁しており、ロシアの主要な石炭採掘地域のひとつであること、大規模な石炭発電所が複数あり、それらは温熱源でもあることを指摘している。また追加税導入や、その他制限的な方策は、東シベリアの石炭発電の競争力に非常にネガティブな影響を与えうる、としている。
同次官は、石炭発電に代わりうる水力発電所は東シベリア地域の温熱エネルギー需要をみたすことができず、発電能力に季節変動があるという問題があり、現在ガス供給インフラが不足している東シベリアで、ガス発電に切り替えることも不可能である、としている。また東シベリアは地震活動性が高い地域であり、ここに原子力発電所を建設することは、高い技術的解決が必要で、それには資金と時間を要することを指摘している。石炭化学発展は、石炭産業における優先課題であるが、石炭化学に利用する石炭需要は、発電・温熱のための需要と比較にならない量、とのこと。
ハカシア共和国首長は、大統領に宛てた書簡で、気候変動パリ会議の協定案は、同共和国の石炭産業にとって深刻なリスクを伴う、と述べている。石炭業界は同共和国予算における歳入の大部分を形成し、数十万人の雇用場所でもある、と指摘。大統領に対して、2016年中に石炭化学及びエネルギー産業発展の長期プログラムの立案をロシア政府に指示するよう求めている。
(モスクワ事務所 屋敷真理子)
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