ロシア:石炭分野における日露協力

掲載日:2016年6月2日

ロシア:石炭分野における日露協力 (PDF : 146KB)

5月18日の現地報道によれば、Kolmar社社長は双日と6月にもサハ共和国からの石炭輸出契約(第一ロット2万t)を締結する見込みであることを明らかにした。Inaglinsky選炭コンビナートから、ワニノのSakhatrans社(Kolmar社同様、チムチェンコ氏のVolga Group傘下)が建設するターミナル(2017年操業開始予定)経由で出荷する計画。

またハバロフスク地方シポルト知事は、SUEKと丸紅によるワニノでのメタノール生産工場建設プロジェクトについて発表した。丸紅は投資だけでなく、生産品の購入も計画している。

5月21日の現地報道によれば、JBICが極東発展基金とロシアの1銀行とともにコンソーシアムを組み、Kolmar社のサハ共和国南部でのコークス炭生産及び選炭プロジェクトへの融資を行う可能性があるとKolmar社の社長が明らかにした。同社はこの件について現在、Sberbank、Gazprombank、VTB銀行、VEBの4行と交渉中で、Sberbank及びVEB銀行からはすでにオファーを受け取ったとのこと。Denisovsky及び Inaglinskyの選炭コンビナートにおけるコークス炭の生産を最大1200万tまで増強する第二フェーズへの投資額は250億ルーブルで、うち70億ルーブルは極東発展基金が融資、残額の20%未満はKolmar社の売り上げと株主からの拠出金、その他は銀行からの融資を受ける計画。この他に炭鉱で使用する機器設備、総額80~100億ルーブルの購入を予定しており、それには生産国銀行の輸出ローンを利用する計画。

(モスクワ事務所 屋敷 真理子)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。