コロンビア:Prodecoが返却した炭鉱の入札が4月に実施予定

掲載日:2022年6月2日

3月22日付の地元メディアによると、国家鉱業庁(ANM)は、今年4月のラウンドで、新たな一般炭の戦略的エリアの入札を実施する予定だが、その中には、2021年にProdecoがANMに返却したCesar県のCalenturitas炭鉱とLa Jagua炭鉱も含まれる。

Glencoreグループに属するProdecoは、2021年2月にCOVID-19の影響で中断されていた鉱山の操業の再開は、経済的に難しいとして、この鉱業権の返却を行った。

Diego Mesa鉱山エネルギー大臣は、これらの鉱山は既に環境ライセンスを有しているため、新しい落札者にこれを移転すればすぐに操業を開始できる、と説明する。現在の国際的な石炭価格の高値を活用することが国の目的であり、現在のDuque政権中に落札まで行いたい意向である。

同大臣によれば、コロンビアの2021年の石炭生産量は前年と比較して12.5%増となったが、今年の目標は、6,400万トンで、昨年の数字より8から10%の増加を目指している。

2021年10月からはドミニカ共和国へ一般炭の輸出を開始し、またロシアへの経済制裁の影響から、2022年2月24日には5年ぶりにアイルランドへの輸出が行われた。また、ポーランドからの接触もあり、世銀を通じて東欧諸国からもコロンビア産の石炭への関心が示されている。

しかし、他方では、全国発電会社協会(ANDEG)が、一般炭不足からコロンビアにおける発電に影響がありうる、という警告を発した。これは、高値を理由に、生産会社の中には、輸出を優先し、国内の顧客には納期の不履行による罰金を払う方を選ぶ会社があるためである。

このため、Diego Mesa鉱山エネルギー大臣は、コロンビア鉱業協会(ACM)と会合を行い、国内市場を優先するよう要請した

(リマ事務所 初谷 和則)

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