ロシア:ロシアの石炭産業は輸入機械に大きく依存している

掲載日:2023年6月16日

6月6日付現地メディアによると、ロシアの石炭産業は輸入機械への依存度が高いことが分かった。制裁下では、輸入品の代替がより重要になる。

エネルギー省と産業商務省は、著しく輸入に依存している78種の鉱業用機械の技術仕様書のリストを策定した。現在国内の機械製作企業がこれら機械の研究開発を進めている。

Sergey Mochalnikovエネルギー省次官は、輸入機械の稼働を維持するために生産される400種以上のスペアパーツや部品のリストを石炭企業がまとめたことに触れ、石炭企業とその機械製作部門が蓄積してきた膨大な経験を、輸入代替を目指す78種の機械の早期生産のために活かすべきであると指摘した。

「残念ながら、石炭産業は、ロシアの燃料エネルギーセクターの中でも、石油・ガス産業と比べても、海外製機械の使用数が多い。長いあいだ、鉱山会社は米国、ドイツ、日本やポーランド等からの輸入に頼ってきた。」と現地エージェントは指摘する。同エージェントによると、75%を超え最も輸入依存度の高い鉱山用機械は、マルチバケットホイールエクスカベーター(100%)、ディーゼルトラック(99.6%)、露天掘り用ローダー(93%)、シェアラー(80%)、そしてブルドーザー(76%)だった。「これらの製品で輸入への依存度が高い状況は致命的だ。25%を下回り、輸入依存度が最も低いのは、ベルトコンベヤ(10.8%)、スクレーパーコンベヤ(6.6%)、トロリー(0%)、プッシャー(0%)だった。」とエージェントは伝えている。

(石炭開発部 栗林 聖一)

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