ロシア:クィズィル~クラギノ鉄道支線の延伸案

掲載日:2014年5月15日

ロシア:クィズィル~クラギノ鉄道支線の延伸案 (PDF : 150KB)

現地報道によるとクィズィル~クラギノ鉄道支線の延伸案について次のように伝えている。
- 4月3日のロシア政府閣議でショイグ国防大臣は、輸送インフラを東方だけではなく、南方にも発展させていく必要性について発言。同大臣は、 Tuva Energy & Industrial Corporation(TEPK)がエレゲスト炭鉱開発に関連して建設を計画している鉄道支線について、クィズィルからさらに西モンゴル、ウルムチ、中国に向けて延伸することが可能で、そこからパキスタンやインドなどあらゆる方向に向けるルートが可能となる、と述べた。このようなプロジェクトを中国と共同で採択し開発することができれば、現存するロシアからの物資輸送(特に石炭)の方向性を見直すことが可能となる、としている。メドヴェージェフ首相はこの提案を興味深いものであるとして、地域の発展と輸出ポテンシャル拡大のため詳細に検討するよう指示したクィズィル~クラギノ鉄道支線の中国への延伸に関しては、昨秋トゥヴァ共和国のショルバン首長も提案していた。
- エレゲスト~クィズィル~クラギノ鉄道支線の設計及び建設作業について入札が行われ、 SGC-transstroyYamal が落札した。同社はヤマル半島における鉄道幹線建設及び操業について、 Gazprom の総請負業者である。昨年末に Stroygazconsulting グループ(注1)のマナシル氏が SGC-transstroyYamal の86.13%のシェアを取得、今年2月にはバイサーロフ氏(エレゲスト炭鉱を開発する TEPK を保有)がマナシル氏からStroygazconsulting グループの30%を買収していた。

(注1) Stroygazconsulting は、ロシア最大の建設ホールディング会社で、石油ガスコンデンセート田のインフラ整備、コンプレッサーステーション・パイプライン幹線・自動車道路・鉄道・陸橋等の建設や、建設資材の生産を行う。

(モスクワ 屋敷真理子)

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